2001年7月3日 構造改革も筋を通して
小泉内閣の目玉は、言うまでもなく「構造改革」です。 もちろん皆さん、「改革」そのものには、賛成の方が大多数だと思います。 私も、改革は大いにやるべきだと思っています。
「構造改革」案の中のひとつに、「地方交付税の分配削減」の問題がありますが、 今回はこのことについて私なりの意見を述べたいと思います。 小泉首相にしろ、石原都知事にしろ、 都会選出の議員には地方のことは眼中にないのは当然かもしれません。 分配が減ることによって、一番損をするのは、地方だということです。 さらに言えば、地方の中でも、税金を納めるのが少ない、分担割りの悪い地方です。
たとえば、東京と沖縄を比べると、一人あたりの税金の比率は2.5対1です。 税金を納めるのが、少ないからといって、「地方分権」の名のもとに、 分配をいきなり減らされればどうなるかといえば、 まず、公共事業が減ることによる建設関係の破綻、 次には、福祉・教育現場への予算が減らされることはまちがいありません。
また、不良債権の処理、これはやるのが当たり前だと私も思います。 しかしこれは、今現在、負債を抱えている企業から資金を引き上げるということなのですから、 運転資金がなくなれば、小さい力のないところから倒れていくことは間違いありません。 そうすると、当然失業者が出ます。その数130万人ともいわれているわけです。 その人達が一時的にせよ、失業保険の給付を受けるとどうなるのか、雇用保険は大丈夫なのか、 そういう厳しい事実と、その対策を明示しない限り この小泉内閣の改革は掛け声だけに終わってしまうのではないかという危惧があります。
改革・処理をするのと並列して、その後どうなるのか、ということの説明がない限り、 失業の恐れのある人々はお金を使うことはできません。 それが、さらなる景気悪化につながり、またそれが、倒産・失業という悪循環にも陥りかねません。
本当に本気で改革をするのなら、私はやはり、内閣・与党・そして国会議員全員、 自らが真っ先に痛みを受けるのが筋だと思います。 つぶれそうになっている会社は、ボーナスなんか、出すことはできません。 なのに、議員・公務員の多くは、依然として歳費を減らされることもなく、 今までと同じようにやっているのではないですか。
今までの政治は、国民より国会議員優先、色々問題も噴出しましたが、 いつもシッポ切りに終わって、ついに責任を取るべき人が取ったためしがないのです。 私は、サラリーマンを20年やってきましたが、 企業が倒産しても、経営者が厳しく社会責任を追及されることは、少なかった。 一般社員が給料を減らされ、リストラに遭ってきたのです。 そんなことは、許されないというのが、私たち国民の気持ちです。 弱い者が真っ先に痛みを受けるやり方は「政治」とはよべないと思います。
もう一度言いますが、この改革には、こんな痛みがともなうということを、 政府がきちんと言うのが筋だと思います。 7月に、参議院選挙が迫っていますが、耳に痛いことであっても、きちんと示す。 でないと、結局は「抵抗勢力」を温存しつづけることになり、 改革どころか、小泉さんは自分が変えようとした自民党に、選挙が終われば変えられてしまう、 などということになれば、国民が味わうのは、「怒り」だけではすまないのです。





